発展のためのアドバイス集《38》

年間400件の・・・

以前のアドバイス集《22》に、清水由貴子さんの痛ましい事件のことを書きました。
お母さんへの介護疲れで、お父さんの墓前で自殺された方です。

そして、「昨年、自殺者連続12年間で3万人を超えた」との報道が明らかになりました(交通事故による年間死者数の約6倍強)。

その内、いったいどれくらいの自殺者が、介護疲れで自ら亡くなっているのかを調べていたら、それとは別な報道の記事を見つけて、大きなショックを受けました。

『年間で、400件以上の介護疲れによる家庭内での殺人が起きている』という事実です。

しかもこれは年々増加の一途を辿り、更にはこの数字は氷山の一角であると…。

家庭内の事情を知っているお医者さんが、
不審死であっても警察に通報しないためだと言うのです。

余りにも悲しい現実を突きつけられた気がしました。


75歳から82歳までの“空白の7年間”・・・

国内の男女合わせた平均寿命は82歳と言われています。
しかし別な見方で、“健康寿命”のいうものもあるそうです。

“健康寿命”とは、「介護のお世話にならずに生きて行ける年齢は75歳」。
つまり、誰もが“空白の7年間”は人のお世話にならなければ生きて行けない…ということになります。

私が以前のアドバイス集《36》で述べた、
お年寄りは、できれば寝たきりにさせてはいけません…の真意は、
人は死ぬまで健康で“働き続ける使命”があると思えるからです。

“働く”とは『ハタ(周り)をラク(楽)させること』に通じますから、
どんなにお年寄りでも家の掃除や料理などの仕事をさせて、
『私がいることで家族の役にたっている』と思えるように仕向けることが大切です。

そしてその仕事を褒めること。

私の友人に、サトルエネルギー学会の理事で、本業はダウン症を抱えた家族に親子面談をしながら画期的な効果を出している井上祐宏氏(相互扶助会員)がいます。

彼は前回の《37》で紹介したあの名言、『馬鹿は馬鹿になれない』と言った方です。
実は彼は23年前、JES設立当初の社員でした。当時の入社面接時に、私は彼にこう聞きました。

『井上さん、変な人と変な人が出会ったらどうなると思いますか?』
すると彼はしばらく考え込んでからこう答えました。

「…プラス、つまり、まともになるんじゃないでしょうか?」

『やはり、あなたは頭の良い人ですね。変な人をマイナスだと考えている。マイナスとマイナスだから、掛けるとプラスになると。確かに人との出会いは掛け算かもしれないですね。でも答えは違います。答は、“もっと変になる!”のです。変にならなければ、新しい創造も改革もできないと思いませんか?…』

彼は私のこの言葉で、「この会社に絶対入りたい!」と思ったそうです。

私大で難易度トップの早稲田の政経学部卒で、吹けば飛ぶような名もなき会社に、新卒で入るなど無謀というか尋常ではありません…やはり“変な人”ですね(笑)。

その通り、彼の退職後の人生は、とても“変に”燃えまくり、多くの人に刺激と影響を与えました。


褒めちぎることの大切さ

その彼が、数年前から認知症が始まったお母さんの介護のためにあらゆる施設で放浪を続けました。
そしてある日をきっかけに一つの解答を得たのです。

それは、最も自然治癒力を高める方法は、気が狂ったように褒めちぎることでした。

以下は彼からのメールです。


最近、エジソン・アインシュタインスクール協会で私が最も強調しているのは、
「気絶するほど褒める」ということです。
これは、最強のサプリメントです。
一昨晩、私の部屋に来た母は、私がひどく汚しまくった机を、
一生懸命きれいにしてくれました。
私は母を抱きしめ、気絶するほど褒めまくりました。
母は私の腕の中でもだえ、ほとんど拷問状態(笑)でした。
そしてその日は、生まれて初めて、母を後ろから抱きかかえるようにして寝ました。
本当に本当に感動です。
ようやく先が見えてきたようです…。


人間にとって最もつらい事は…

マザー・テレサの最も有名な言葉があります。

「人間にとって最もつらい事は、人として誰からも必要とされないと感じることです」と。

病人に対して、『自分が存在していることで、誰かの役に立っている』と思わせることが、最も大切なことであり、そのために先ほど述べた“仕事をさせる”という手法があります。

そして“褒めちぎる”というのは、一つの仕事をやり終えたことに対する最大の報酬だと思います。

しかし、このマザー・テレサの言葉よりも、もっとつらい事があります。
それは、自分が存在していることによって、周りに迷惑をかけていると思った時です。

冒頭の清水由貴子さんの事件で、最も苦しんだ人は誰でしょう?
それは清水さん本人ではなく、その原因を作ってしまったお母さんではなかったのでしょうか。

ですから決して私たちは“空白の7年間” を作っても作らせてもいけないと思うのです。
これは決して他人事ではありません。

年々、この期間は長くなって来ている…と言われます。
現在、65歳以上の方は2994万人を突破しました。
しかも、年金を受給されている方でも、平均で毎月4万4千円の持ち出しだそうです。

つまり、老後は毎月自分の預金を取り崩さなければ生活できないようになっています。
そして更に、団塊の世代の方たちが、2012年以降に怒涛のごとく老人の仲間入りをします。
年金、医療費の急増…戦後この日本の経済を支えてきた方々の存在が、今、皮肉にも若い世代にその負担が重くのしかかろうとしています。

しかもニートや失業者の急増で、国民健康保険や国民年金の未払いが40%以上にもなっています。

私が何度もお話ししているように、今後は“死ぬまで健康”…つまり、“死ぬまで働く”気概が必要になってきます。
少なくとも、絶対に自分が介護を受ける立場になってはいけません。

そのために私は、この生体ミネラルと相互扶助システムが、将来に渡ってとてつもなく大きな安心を授けてくれるものと固く信じています。

まだ相互扶助システムがどういった理念に基づいて活動されているのか…を知らない方は、それを充分納得されてからで結構ですから、どうか元気で働ける内に、普及にご協力頂けたら幸いです。

それが地球を助け、人を助け、自分を助けるという、本来の安心な“循環と連鎖”が始まります。



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